行ってきましたリスボン
前からお話をしている通り、リスボンで毎年行われているWeb Summitに行ってきました。
カタール航空ドーハで乗り継ぎリスボンへは片道1日。
ポルトガルへは日本からの直行便は出ていないので、どこかで乗り継ぐ必要があります。
ヨーロッパ系のエアラインだと、アエロフロートやルフトハンザ、エールフランスで来てる方がいらっしゃいました。わたしはいろんな関係上、カタール航空。カタール航空は機内食が3種類から選べるし、アメニティ(歯ブラシやリップ、アイマスクにイヤプラグ、靴下)がエコノミーでも付くので重宝してます。しかも預け荷物も30kgまでOK。←いろんな事情で液体物をいっぱい買って帰りたいわたしにはこれが大切。
リスボンは初めて行くところだったのでどんな場所か分からなかったのですが、治安は比較的よく、地下鉄もわかりやすいし、ごはんもおいしいし、人は優しくてステキな場所でした。また行きたい。
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<基本情報>
WebSummit2019
開催場所:ポルトガルリスボン(ALTICE ARENA&FIL)
日程:2019年11月4日(月)~11月7日(水)
参加者数:70,000+
参加国数:160+
スピーカー数:1,200+
ジャーナリスト数:2,500+
CEO:11,000+
細かい数値は下記のようになっています。(事務局のTwitter上での発表より)
参加者数 70,469人、そのうち46.3%が女性*となっています。
*WebSummitでは女性の参加に力を入れています。参加していて女性の参加者/スピーカーの多さ感を実感じました。
参加国数163か国、スタートアップ企業の出展数は2,150社となりました。
あっちもこっちもSummit一色
空港について、パスポートコントロールのゲートに<Web SummitのAppを準備してね>の看板が…。
そこを抜けた通路にも<Registrationはこっちだよ>と壁一面に案内が…。
荷物を受け取って外に出てみると、<Web Summit>のモニュメントが…
しかもその先に大きなレジストレーションブースが!!
世界中から参加者が集まるイベント。空港に隣接した場所で登録できるんです。
ここでリストバンドとバッジをゲットしました。受付をしていたボランティア*の子に「あなた日本人なの!!日本人の受付を担当するのは初めてよ!!」と言われました。わたしが空港に着いたのが3日の14時頃だったので、そのあとに日本からの来場者も続々来たかもしれませんが、相対的に日本人の参加者は少なめといわれています。
ブースの向いでは、公共交通機関乗り放題のチケットが通常の半額近くで変えました。
メトロ、電車、バス、市電乗り放題でわたしは5日間のチケットを購入しました。
メトロに乗ってホテルに行こうとメトロ構内降りていくと、<Web Summitの会場はこっちだよ>のロゴマークが…。
電車の車内にも、会場の最寄駅に<会場はここだよ>のシールが…。
(左)地下鉄の路線図。会場の最寄駅「Oriente」にはロゴマークシールが…。
(右)乗換の駅には、乗りかえるべき路線への案内ロゴが。
リスボンの街全体がWeb Summit仕様になっていました。
モニュメントは他の場所にもあって、帰るまでに他の場所で4つ見ました。
▼街のあちこちにあるモニュメント。参加者はもちろん、サミットとは関係のない人も登って写真を撮っていました。
*WebSummitではたくさんのボランティアの方が受付や誘導を担当されています。彼らもパスを発行され、展示会場やセミナーに参加することができます。
厳しいセキュリティ
さて4日間行われたWebSummitですが、会場には警察がたくさん来ていました。
セキュリティも厳しく、会場の敷地にはいるにもリストバンドとバッジを見せる必要があります。
建物に入るまでに列になって歩いているときも、3回くらいリストバンドとバッジのチェック。
▼リストバンドとバッジ。リストバンドは来場者/出展社/Speaker/スタートアップ企業で色がわかれていました。
建物内に入るには、手荷物検査がされます。大きな荷物は持ち込めず、外に預ける必要がありました。
最終日はセッション終了後にそのまま帰る参加者も多かったようで、クロークにすごい列ができていました。
ボトルに入った液体物も持ち込みNGで飲むか、捨てろと言われていました。。
カバンの中に入っていた大きめポーチやサイドポケットもあけてご丁寧に調べてくれました。
オリンピックもこれくらいのセキュリティでやってくれるのでしょうか。
セキュリティがあることもあり、会場に入るまで場合によっては30分くらい待ちました。人によってはもっと待ったという人も…。
もちろん会場入りする時間にもよるのでしょうが、ある人がTwitterで「なんでこんなに待つんだ!!テクノロジーの展示会なんだから、解決できる方法があるだろう!」と言っていました。
確かに。
▼初日のオープニングイベント前の行列。どこが入り口なのかもはやわからない…
入口は奥に見える白い三角形が出っ張っている部分でした。
規模が大きい
Web Summitの会場はポルトガル万博の会場跡地にできた、イベント会場とアリーナを使って行われています。
とはいえ、Summitの参加者は7万人。日産スタジアムの座席数が72,000席くらいなのでスタジアム満席くらいの人が参加しているってことですね。
OpeningEventやメインセッションはアリーナで行われるのですが、初日はアリーナに入れない人続出…
調べたところアリーナの収容人数20,000人ですが機材やステージの関係で席自体は15,000席くらいだったのではないでしょうか。
事務局の方も関係者なのになぜか3階席の端っこに通されたと言っていました。
そんな会場で行われるステージは、アーティストのライブのようでした。
▼(左)メインセッションのスピーカー Edward Snowden.Liveでお届けでした。
(右)メインアリーナの様子。空いてる席もありますが、最終的に満席でした。
アプリが優秀
以前もご紹介しましたWebSummitのアプリ(こちらからどうぞ→WebSummitのアプリのお話し)
期間中もアップデートされていて、非常に使いやすいものでした。さすがTech Geeksの集まるイベントです。
期間中に役に立ったコンテンツがこちら↓
1:参加者全員とコンタクトが取れるチャット機能
2:メインステージの同時通訳
3:Otterと連携した各ステージの書き起こし(英語)機能
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1:チャット機能
これに関しては、以前もご紹介しましたので割愛しますが、LINEでやり取りするように連絡がとれます。
アポに関してはみんなこれでアレンジしていました。
ポイントなのは、出展社対来場者のやり取りだけでなく、来場者対来場者のやり取りもできること。
2:メインステージの同時通訳
日本でもイベントステージの同時通訳は行っていますが、WebSummitの同時通訳は機械を配布するのではなく、自分のアプリを使って同時通訳が聞けます。これはLIVE中のメインステージだけなのですが、自分のイヤホンで聞けますし、いちいち機材を借りたり返したりする必要がないので便利です。
同時通訳はポルトガル語、スペイン語、中国語、日本語で行われていました。
3:Otterと連携した各ステージ内容の書き起こし
Otterというアプリをご存知ですか?わたしはSummitに参加するために事前にアプリをスマホ2台両方に入れていました、。音声を認識し、書き起こしてくれるのです(英語のみ)。このアプリすごいのですが、これがWebSummitのアプリと連携をしていました。(後で知った…)すべてのステージを録音しており、書き起こしを確認することができます。
聞き逃したステージやいまいち理解できなかったステージを再度聞くことができるのでありがたいです!!
▼わたしのSPに入っているOtter。ステージを録音しながら書き起こしも同時に行ってくれる。
女性をencourageする
公式発表があったように、WebSummitの参加者の46%が女性です。開催当初からWebSummitは女性のテクノロジーエンジニアを応援しています。Summit内でもWomen in Techという分科があり、女性のコミュニティが存在しています。
また会期中メンタープログラムやワークショップも行っており、女性がテクノロジー業界で働くことを支援しています。
▼Booking.comWomenが提供する Women in techのラウンジ。コーヒーやワインが飲めます。

6 November 2019; Attendees in the, Booking.com, women in tech lounge, during day two of Web Summit 2019 at the Altice Arena in Lisbon, Portugal. Photo by Harry Murphy/Web Summit via Sportsfile
そのこともあり、ステージに上がるスピーカーは女性が多かったです。「あれ?また女性だ」と思うことがあったのですが、そんなことを思うなんて、まだまだバイアスの世界に生きているなと自分も女性ながら思ってしまいました。
スピーカーだけでなく、スタートアップ企業のプレゼンターも女性が多く、若い世代の女性エンジニアのレベルの高さを身をもって実感しました。
終わりに
展示ブースのオペレーションや装飾に関しても、普段お手伝いをしている展示会とだいぶ印象が違いましたが、これは別途お伝えできたらと思います。
10年強で参加者7万人を超えるイベントに成長したWebSummit。人の多さに圧倒されました。
参加者数7万人を超えていますが、注目する点はこのイベントが有料ということです。会期直前だとチケットは€1,200近かったと思いますが、今年のチケットは売り切れただと言っていました。
日本のビジネス系のイベントで有料なものはあまりないのですが、有料だからこそ来場者は目的意識を高く持って出席している印象でした。
日本からの参加者の人ともお話しをしていたのですが、「日本の展示会は情報収集と称してやってくる若手が多い。そんなところでの商談はうまくいかないし、こちらの時間がもったいない。出展側も出展側でキーマンがブースにいないと話が進まない」と。
また日本のイベントとの大きな違いは、出展社と来場者だけでなく来場者同士が事前にコンタクトを取れるということ。日本にいると来場者から出展社へのアポはとれる場合もありますが、来場者同士がコンタクトを取れるということはありません。
また地域特性もあると思うのですが、何かを買おうと列に並んでいたり、ベンチでごはんを食べていたりすると当たり前のように話しかけられます。「すごい並んでるよね。どこから来たの?」であったり「そのサンドウィッチおいしいの?」など。。
人と会話をする、ということがイベントの中心にあるのだと感じました。
イベントの出展社だとか来場者だとか競合企業だとかそういうことを関係なしに、同じ業界で仕事をしている人たちが集まってわいわいしているイベントという印象をうけました。